あらすじ
10年の空白の後、永遠の恋人デジャー・ソリスを求めて再度、
火星に飛来したカーターの倒着地点は、古来、火星人のあこが
れのまとである地上の楽園、イス河の秘境であった。しかし、
この楽園はじつは恐るべき地獄であった。吸血口のついた手を
伸ばして襲いかかる植物人間と獰猛な大白猿、彼らをあやつる
白色人と謎のブラック・パイレーツ。生と死をつかさどる火星
の女神イサスに敢然として挑戦するジョン・カーターと豪勇無
双の僚友緑色人皇帝タルス・タルカスの運命は?
ちょこっと雑学
バローズは最初ノーマン・ビーンというペン・ネームを用いた
(本人はノーマル・ビーンのつもりだったが、誤植でそうなっ
た)。ちなみにノーマル・ビーンとはふつうのソラ豆という意
味と、正気の男という二つの意味がある。こんな小説を書いた
作者は、少々気がふれているのではないか。という非難を揶揄
するつもりだったのといわれている。