ペンシルキャップロケット

 昔えんぴつのキャップは

金属で出来ていて、その中に細かく砕いた襟カラーや下敷き(あてぼる、と言っていた)

を詰めて口のところを止めて火をつけると勢いよく飛んで行ったものです。ただ何処へ

飛んで行くのかは気分次第で身体に当った子もいたものです。前記の駅裏(前はこう呼

んでいましたが今は北口と呼んでいます、裏日本みたいな感覚でせう)の運河に大きな

砂場みたいなのがあって広さでは心配ありませんでした。学生服の襟カラーはすぐに割

れてしまうので調達は楽でした。セルロイドの焼けたにおいは今でも忘れられない思い

出であります。そのうちキャップは先端に穴があいたり、割れ目が入ったりしてもう飛

ばす事はできなくなりました。ロケットは今ではペットボトルロケットなどが遊びとし

て主流ですが、そんなニュースをテレビで見る度にあの青空に向かっていったペンシル

ロケットが懐かしく、昔も今も空への憧れは一緒なんだなァ〜と思います。

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