むかし話し
5
幻の転校

 小学5年から

星井町小学校から総曲輪小学校へ転校することになり、4年の3学期末、お別れ会を

開いてもらいました。クラスをあげて盛り上げてもらい女の子からは“わたしの事を

忘れないでね”などとドラマの台詞みたいな事を聞いたりして、主人公になりきって

いました。たくさんプレゼントをもらい小学校を後にして、感慨深気に今までの事を

思い出して家に帰ったわけでありました・・・が、春休みに親から“転校出来なくな

ったので、またこの学校に行ってちょうだい”と言われ、訳分からぬまま元の学校に

戻ることになったのです。新学期、みんなからは冷やかされはしましたが、温かく迎

えてくれた事をいまでも嬉しく覚えています。ただ、トイレでばったり会った担任の

“おかえり”と言ったニヤけた顔が意味深であったのが、記憶に残っています。家は

もう駅前に引っ越したので、2年間の市内電車生活の始まりでした。

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