市内電車は
僕の小学校時代どこへいくのにも便利でした。西町(にしちょう)という所が分岐点で、乗
り換えというのがあり切符にハサミを入れてもらい、目的地の市電に乗っていくのです。
そんな市電に2年間乗って通学しようとは思いもよりませんでしたが、今思えば結構楽しか
ったものです。それでも朝の通勤ラッシュには小さい体は堪えました。富山駅前から南富山
駅方面に乗って、地鉄ビル前、電気ビル前、桜橋、荒町、西町、南田町、広貫堂前(ここで
降りる)のはずが、目的地で降りれずにひと駅越した事も何度かありました。ランドセルと
いうのが結構やっかいで、引っ掛かってしまうのです。始発から乗るのですが押されて真ン
中へ行ったらもう身動きできず、何駅か前から少しずつ進むしかありませんでした。あの頃
の大人の人には僕はどう映ったのでしょうか?そんな市電も帰りは天国で空いた車内で貸本
を(またかい!)読みながら駅前まで行ったものでした。長野に6歳離れたいとこがいて、
その子が市電好きで乗せてやり(僕は定期があり、いとこは小学生以下で無料)何度も往復
したことがありました。運転手さんもニコニコしながら見ていました。(なんだか気持ちに
余裕があった時代でした)今でもたまに市電に乗りますが、あの頃に戻っていくような気が
してちょっと感慨深くなります。